日本膵・胆管合流異常研究会

膵胆管合流異常とは

概要

通常、胆管と膵管は括約筋の作用が及ぶ十二指腸壁内で合流し共通管を形成します。膵管胆道合流異常は、解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の奇形で、合流部に括約筋の作用が及ばないため、膵液と胆汁が相互に逆流し、胆管炎、胆石形成、閉塞性黄疸、急性膵炎、などの様々な病態を引き起こします。胆管拡張を伴うものは先天性胆道拡張症と呼ばれています(右図)。

臨床症状

腹痛の他、嘔吐、嘔気、発熱、黄疸、灰白色便、腹部腫瘤などで発症します。しかし、無症状なこともあり、ERCPや術中胆道造影により偶然に発見されることも多いです。
また、胆道癌が好発することでも知られ、好発年齢が約10歳若く、20~30歳代から加齢とともに発癌のリスクが増大します。 胆管拡張例、非拡張例の胆道癌の頻度は各々約10%、30%と報告されており、正常人に比べて異常な高率となっています。

検査

診断は、画像検査として超音波検査、CT、肝胆道シンチグラフィーなどの他、 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、 磁気共鳴胆管膵管撮影(MRCP)を用いて胆管や膵管の構造を調べます。また血液検査で肝臓や膵臓の機能を調べます。

治療

肝外胆管切除を行い、消化管と胆管を吻合することにより膵液と胆汁の相互逆流を遮断する分流手術が必要です。胆管拡張例では診断がついた時点で分流手術を施行することが推奨されていますが、胆管非拡張例では胆嚢摘出術のみ施行して経過観察することもあり、胆管切除を施行するべきか一定の結論は得られていません。

予後

発癌する前に分流手術がなされれば予後は良好です。 しかし、胆管狭窄部を残すと肝内結石が形成され、胆管炎を繰り返すことがあります。
また、胆道癌が発癌した場合は通常の胆道癌と予後は同一です。

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