日本膵・胆管合流異常研究会

会長挨拶

会長写真
日本膵・胆管合流異常研究会会長 田代征記
 平成24年10月より嶋田紘会長の後任として日本膵・胆管合流異常研究会の会長に就任しましたので、会員の皆様に一言ご挨拶を申し上げます。

 本研究会は、1983年に古味会長のもとで第6回日本膵管胆道合流異常研究会が開催されたときから正式な会として発足しました。当時はまだ合流異常の存在が認識され始めたばかりで、また、先天性胆道拡張症も希な疾患として一部の施設のみで扱われていた時代であり、オタクと呼ばれる人達の研究会でした。しかし、「異常に拡張した胆管に興味はあるものの、胆管と膵管が少し離れて合流しているに過ぎず、拡張した胆管を切除し、胆汁と膵液の混合を避ける”分流手術”をすれば終了であるため、本研究会のやるべき事は余りないのではないか」と言われたりしました。

 そのような中、初代会長の故古味教授をはじめ、戸谷教授、船曳教授、田代教授、嶋田教授の歴代会長及び当番会長、並びに諸先輩のご努力により、発生機序、膵液逆流に伴う種々の病態研究、先天性胆道拡張症に対する適切な術式、非拡張に対する対処法、発ガンや肝内結石など様々な問題に対して、本研究会は世界に冠たる成果を発信して来たのです。

 嶋田前会長は、胆道学会との連携を持ち、「胆道」や「JHBPS」への門戸を広げると共に、いくつかの未解決な問題に対するプロジェクト研究を立ち上げられた結果、「膵・胆管合流異常診療ガイドライン」の作成並びに「膵・胆管合流異常診断基準の改訂」が完成し、多くの人達の関心をこの分野へ向けさせることができました。また、非拡張の参考値となる胆管径の基準値も制定されました。さらには事務局のご努力でホームページが設立されました。

 このように、本研究会は新たなる夜明け状態となって来たのですが、それに伴い今後やらなければならない課題が生じています。その第1は、先天性胆道拡張症を難病指定にする事であります。幸い、厚生労働科学研究 「小児期発症の希少難治性肝胆膵疾患における包括的な診断・治療ガイドライン作成に関する研究」(仁尾班)が認められたため、先天性胆道拡張症の診断基準を作成し、難病指定の獲得を目指したいと存じます。同時に、膵・胆管合流異常診療ガイドライン作成時に宿題となった「膵・胆管合流異常の型分類」も完成させなければなりません。第2は、”分流手術”後に発ガンや肝内結石などの合併症で苦しんでいる人達も少なくないため、登録症例の追跡調査を行い、長期予後の実態を明らかにすると共に、現在の治療法で良いかどうか等を検討する事であります。第3は、膵・胆管合流異常や先天性胆道拡張症の実態把握をより正確に行うためにも、多くの施設に本研究会の会員となって頂き、登録に参加して頂く事であります。


 輝かしい歴史と伝統を持つ本研究会の会長にしていただきましたことを光栄に思うと同時に、その責任の重さを痛感しております。各種委員会のメンバーの皆様には前述の問題に頑張って取り組んで頂く中で、本研究会をさらに盛り上げて頂きたいと思います。皆様の更なるご協力をよろしくお願い致します。


平成26年10月21日    日本膵・胆管合流異常研究会 会長  安藤久實

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