日本膵・胆管合流異常研究会

会則・規則

膵・胆管合流異常の診断基準(改訂)

  膵・胆管合流異常の診断基準は、日本膵・胆管合流異常研究会の診断基準検討委員会より1987年に提唱され、1990年に若干の改訂が行われた。その後、病態の解明や画像診断の進歩を踏まえて2011年から診断基準検討委員会で改訂作業を始め、第36回日本膵・胆管合流異常研究会(2013年9月)で最終案とし、膵・胆管合流異常診断基準2013を作成した。

日本膵・胆管合流異常研究会
日本膵・胆管合流異常研究会診断基準検討委員会
委員長 神澤 輝実
委 員 安藤 久實,濵田 吉則、藤井 秀樹、越永 従道、
    漆原 直人、糸井 隆夫 (順不同)

定義

  膵・胆管合流異常とは,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常をいう。

病態

  膵・胆管合流異常では,機能的に十二指腸乳頭部括約筋(Oddi 筋)の作用が膵胆管合流部に及ばないため,膵液と胆汁の相互逆流が起こり,胆汁や膵液の流出障害や胆道癌など胆道ないし膵にいろいろな病態を引き起こす。

診断基準

  膵・胆管合流異常の診断は,画像または解剖学的検索によって行われ,以下のいずれかを満たせばよい。

1.画像診断

1)直接胆道造影(ERCP,経皮経肝胆道造影,術中胆道造影など)または MRCP や3D-DIC-CT 像などで,膵管と胆管が異常に長い共通管をもって合流するか,異常な形で合流することを確認する。
ただし,共通管が比較的短い例では,直接胆道造影で乳頭部括約筋作用が膵胆管合流部に及ばないことを確認する必要がある
2)EUS またはmultidetector-row CT(MD-CT)のmulti-planar reconstruction(MPR)像などで,膵管と胆管が十二指腸壁外で合流することを確認する。

2.解剖学的診断

手術または剖検などで,膵胆管合流部が十二指腸壁外に存在するか,または膵管と胆管が異常な形で合流することを確認する。

補助診断

つぎのような所見は,膵・胆管合流異常の存在を強く示唆しており,有力な補助診断となる。

1.高アミラーゼ胆汁

開腹直後または経皮的に採取した胆管または胆嚢内の胆汁中膵酵素が異常高値を示す。しかし,合流異常例でも血清濃度に近いもの,それ以下の低値例も少なからずあり,また逆に,正常合流例で一過性に高値を示すこともある。

2.肝外胆管拡張

膵・胆管合流異常には,胆管に拡張を認める例(先天性胆道拡張症)と胆管に拡張を認めない例(胆管非拡張型)がある。
肝外胆管に嚢胞状,紡錘状,円筒状などの拡張がみられるときには,膵・胆管合流異常の詳細な検索が必要である。
なお,胆管拡張の診断は,年齢に相当する総胆管径の基準値を参考にする。

合流形式の分類

  膵・胆管合流異常の合流形式の分類は,3型に分ける分類や新古味分類などが用いられてきたが,今後、統一する必要がある
2013年9月

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